皆さんは、お店での支払いは現金とキャッシュレス、どちらを使ってますか?
最近、かなりの確率でコンビニエンスストアの支払いにキャッシュレスを選択する人を見かけるようになりました。それがクレジットカードか、デヴィッドカードか、はたまたプリペイドカードかまでは判別しにくいのですが、さっと提示するだけでお釣りのもらい忘れの心配もなければ店員の計算間違いを気にすることもありません。
木霊は未だに現金主義なのですが、現代のこのキャッシュレス化の弊害を受けている人たちがいるそうです。
今日の話はイギリス。イギリスでも例に漏れず、キャッシュレス化が進んでいるそうです。
実際、調査に寄ると、2006年には62%の人が現金だったのに対して、2018年では40%、2025年には現金払いの人は21%にまで減ると試算が出ているのだそうです。
このキャッシュレス化の弊害を受けているのが、ホームレスの人たち。ニュースの記事によると、その記者のインタヴューを受けた27歳の女性ホームレスは、昔は恵んでいただくことが多かったが最近はずいぶんと少なくなったと話していたそうです。
しかも、その理由が小銭は持っていないという理由が多いのだそうです。
日本の場合、この小銭がないからという理由でしなくなる事が他にありませんか?木霊もこの話を読んでふと思いつたのですが、皆さんもこのように訊かれるときっと思いつくと思います。
そう、募金です。
イギリスのある技術者が、こうしたキャッシュレス化によるホームレスへの弊害の話を聞いて、ある技術を開発したそうです。
それは、各カードを提示して、2ポンドや6ポンドといった小額の寄付を出来る機械なのだそうで、ロンドンの中心部に30ヶ所の窓口が出来るようになるのだそうです。
そこで集まったお金は、市長によって再分配されるのだそうです。
赤い羽根や緑の募金などの募金の他に、コンビニエンスストアのレジに置かれている募金箱などもあります。善意一心でそこにお金を入れる人もいますが、恐らく小銭が鬱陶しいと小銭を入れる人も少なくないと思います。
キャッシュレス化した場合、こうした小銭がなくなるので、当然募金箱に入るお金は少なくなるだろうと想像できます。恐らく、日本にもこのイギリスのような小額寄付用の機械が必要になってくるでしょう。
ただ、もう一つの問題があります。キャッシュレス化は本当に間違いはないのか?という問題です。
クレジットカードやデヴィッドカードの場合、金額によっては本人確認としてパスワードを求められ、安心できます。こうした安全面を謳って銀行などはカードを作るよう勧めてきます。
でも、こうしたカードを使うと、企業に誰が何時何処で何を買ったという情報が流れるのと代償に安全を得ることになります。こうした情報は、その個人がどのような人物なのかを示すこともあります。
例えば、コンビニエンスストアの出来合いの弁当やカップラーメンばかりを買っているような男性ならば、その情報から独身が疑われるでしょう。
そうした買い物情報から得られる情報は、コンビニエンスストアから流れたにも関わらず、結婚相手紹介企業から入会案内が来るなどの全く関係ないところから広告が来ることになります。木霊も、何時何処でそういう情報になったのか分かりませんが、進学塾や予備校からの広告がポストに入るようになりました。
確かに、キャッシュレスは便利で鬱陶しさもないかもしれません。でも、そうしたカードの背景を考えると、キャッシュレス化を不用意に浸透させていいものか?という疑問も出てきます。
小銭が鬱陶しいから募金箱へという姿勢は、個人情報を守ることに繋がっているのかもしれません。
パソコンやスマートフォンに付き物、モニタ。
勿論、テレビにも必要な物、というより、モニタそのものがテレビです。
でも、正確に言えば、テレビの機能は、受信した電波を解析し、モニタに映せる情報に変換し、モニタに表示させるという機能に分けられます。
こうした機能は、勿論パソコンやスマートフォンのモニタでも同じです。
このモニタに映せる情報に変換させる部分は、画面に映される内容が複雑で変化が多ければ多いほど負荷がかかります。そうした場合、この情報を変換する部品は、密かに悲鳴を上げているのだそうです。
そうした悲鳴は、人間の耳に聞こえない超音波となって漏れているのだそうです。なんと、この漏れた部品の悲鳴に目をつけた研究者がいます。
DNAコンピュータなど面白い発想に目を付ける研究者の多いイスラエルですが、今回の部品の悲鳴に目を付けた研究者もテルアビブ大学の研究者なのだそうで、ミシガン大学やペンシルベニア大学の研究者と共同して、情報を変換する部品から流れる超音波から画像を再現できないか?という研究を行ったそうです。
情報の変換をすることをレンダリングと言うのだそうですが、モニタに送る情報へのレンダリングを行う部品は、常に超音波を発しているのだそうです。
この研究者が情報のレンダリングを行うときの超音波に目をつけたのは、モニタで細かい契約書の文字を見ている時だったそうです。余りに細かかったので、ズームインして大きくしたとき、室内の音が変わったそうです。そこで、画像が変わるときに何らかの音が発せられていることに気が付いたそうです。
そこで、今回の研究では、先ずモニタに細かい縞模様を映し、その時に発せられるモニタからの超音波を録音したそうです。
様々な縞模様を映し、その時に発せられる超音波を録音した後、あちこちのサイトや人の顔をモニタに表示させて、この時の超音波も録音したそうです。
こうして得た超音波の録音を、人工知能(AI)に入力させて機械学習させたところ、モニタが発する超音波だけで画面の一部を再現できるようになったそうです。サイトの画面によっては、90%以上の再現率を示すものもあったそうです。
このモニタからの超音波だけで画面が再現できるという事は、例えば今のスマートフォンはスクリーンキーボード、つまりキーボードが画面に表示されるのが主流ですが、そうしたスクリーンキーボードのどこをたたいたのかまで読み取れてしまう危険性があることを示しています。つまり、モニタからの超音波でパスワードを読み取ることもできることになります。
なので、今回のモニタの超音波から画面を再現という話は、個人情報をも盗めるというちょっと怖い話ではありますが、よくよく考えてみると、そうした超音波を拾う際、音が消されてしまうような雑多な場所ならばこの仕組みは使えません。精々一人暮らしのパソコンがある部屋に超音波だけを拾うマイクを仕込ませておかなければ、余り意味はないかもしれません。
私たちの身の周りには、私たちの知らないところで様々な情報が漏れていたのですね。
皆さんは、紅茶キノコをご存知ですか?
木霊も名前だけなら聞いたことがあります。所謂健康食品の中の一つで、元々はモンゴルで飲まれていた物がシベリアにも広がったのだそうです。
日本には1970年代に広まったそうです。今でもインターネットで検索すると、紅茶キノコを紹介しているサイトが見つかります。
面白いことに、海外ではKombcha(コンブチャ)として紹介されているそうですが、勿論昆布茶ではありません。どうも、中のゼラチン状の物を海藻と誤解しているようです。
作り方は、スコビー菌と呼ばれる菌を、温めにまで冷ました紅茶や緑茶に入れて発酵させるのだそうです。
このスコビー菌、学術的にはチゴサッカロ(Zygosaccharomyces sp.)という酵母と、アセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)という酢酸菌なのだそうで、キノコに見える部分はこれらの菌が作ったゲルなのだそうです。
酢酸菌が入っているので、紅茶キノコは甘酸っぱく炭酸が入っているかのような感触なのだそうです。
ただ、発酵食品ということは同時に腐敗しやすいということで、扱いにかなり気を使わなければいけないようです。
今でもこの紅茶キノコが健康食品として注目されていると書きましたが、世界中でも紅茶キノコを楽しんでいる人がいるようです。そうした紅茶キノコの愛飲者の人が、ふと面白いことに気が付いたそうです。
先ほど、キノコに見えるゲル状の物ができるとお話しました。このゲル状の物に注目したポーランドの人が、紅茶キノコからプラスチック容器に代わる容器を作れないか?と思いついたそうです。
酵母と酢酸菌が作るこのゲル状の物を乾燥させると、プラスチックのような硬さを持つようになるのだそうです。そこで、ゲル状の物を容器の形にして乾燥させ、食器として使い始めたそうです。
勿論、こうしてできた容器は、そのまま食べられるのだそうで、味は薄い紅茶キノコの味なのだそうです。
そして、当然生分解ができるので、不要になってそのまま捨てても、土で分解されます。
ここ独り言でも紹介しましたが、最近プラスチックゴミの問題が全世界的に社会問題になっています。日本でも、政府がレジ袋の有料化を検討し始めているというニュースを聞きました。
プラスチックそのものを分解するという研究もここ独り言では紹介してきましたが、プラスチックに代わる生分解できる物質の開発も、今後は広まっていきそうです。
ただ、この紅茶キノコで作る容器、乾燥させただけで作るのであれば、雨などの水に濡れた時の耐久性はどうなのかが、ちょっと心配になります。
紅茶キノコが、健康食として以外にも注目が集まるかもしれません。
現代は、妊娠検査薬があり、一般でも簡単に妊娠の確認が出来るようになりました。
こうした検査薬は、尿を使って検査しますが、尿の何を見ているのかというと、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンを見ているのだそうです。
このヒト絨毛性ゴナドトロピンというのは、月経を起こさせないようにするためのホルモンなのだそうで、受精卵が着床すると放出されるのだそうです。
そして、ヒト絨毛性ゴナドトロピンは尿にも混じるのだそうで、その量を見て妊娠を確認するのだそうです。
実は、古代エジプトの遺跡から見つかった医療に関するパピルスの中にも、妊娠検査法が罹れていることが分かったそうです。
このパピルスは、全体で1400枚にも渡るパピルスの一部なのだそうで、1939年からずっと解読が続けられていたそうですが、医療関係は未読のままだったそうです。
所有しているコペンハーゲン大学の研究者たちが、この度この未読だったパピルスを解読していたところ、妊娠検査法についての記述があることが分かったそうです。
このパピルスは、紀元前1500〜1200年に書かれていたものと見られており、そこに、女性の尿を大麦とエンマーという小麦の種類にそれぞれかけて、それらが育てば妊娠していると書かれていたそうです。
しかも、大麦が育てば男子、エンマーが育てば女子との記述もあったそうです。
この内容を現代の研究者が実際に調べたところ、確かに70%の確率で当たっていることが分かったそうです。が、男子や女子の見分けである大麦やエンマーの判断方法については、信憑性を欠いたそうです。
研究者の見方からすると、この尿を麦に降り注いで成長すると妊娠という判断は、尿に含まれているエストロゲンが、麦の成長に影響しているのだろうと見ているそうです。
科学的知識は乏しかったとはいえ、現代と同じ方法で妊娠の確認をしていたとは、先人たちの知恵の高度さを改めて感じました。
知識を得ることは、失敗を繰り返さないことに繋がります。
なので、何かを最初に作ろうとした場合、多くの失敗を繰り返して初めて作り上げることができます。
科学を学ぶことは、先人たちの失敗と成功から学び、より新しい発見より新しい発明を効率よく行えることに繋がります。
しかし、この先人たちの知識が全てというわけではありません。
例えば天文学。遥か昔の先人たちは、ただ漠然と昼の空と夜空を眺めていたことでしょう。その漠然とした眺めから、太陽に、月に、そして星々に規則性があることを見つけ、その規則性から暦を作ったり、惑星の動きの式を見つけたりしてきました。
そうした先人たちの多くの知識を以ってしても、この宇宙の全てを語りつくせていません。今、この語りつくせない宇宙の謎を、太古の昔の先人たちと同じように、ただ漠然と夜空の写真をひたすら写し、何か見つからないかと探している天文学者もいます。
実は、こうした漠然とした何かを見つけるという研究方法が、化学でも始まっているそうです。
化学でどうやって漠然とした何かを探すのでしょうか?化学といえば、多くの薬品を使い、化合に時間がかかったり失敗したりなど、物も時間も沢山必要とします。なので、そう簡単に漠然と何かを探すなど、そうそうできるものではありません。
なので、人工知能(AI)があります。
イギリスはグラスゴー大学の研究者が、物質を電子を受け取る物質(求電子剤)と電子の足りない原子に電子を与える物質(求核剤)の2つにだけ分けて、ただひたすらAIに計算させるという仕組みを作ったそうです。
先ほどもお話したように、化学の実験には多くの物質と多くの時間を必要とします。なので、化学者に何か化合物を作ってと依頼しても、恐らく作ってくれません。
ましてや、化学者はそれまで勉強してきた知識があります。その知識は非常に大切なものではありますが、知識を持つことは失敗しないという方向を持ちます。
もし、その失敗した先に何か新しい物質が見つかるかもしれないとしたら、その知識は逆に邪魔になってしまいます。天文学者の話でも、ある知識を以ってそこに天体があるからその方向を見続けることは、その天体については詳しくはなりますが、何もないように見えるところにあるかもしれない何かを見落としてしまうことになります。
知識を持つことは大切ですが、逆に知識を持つと、考えに方向性を持つことになります。所謂、そんなことはないもしくはこうにしかならないという考え方です。
このような考え方を、知識のバイアスと呼ぶようです。なので、冒頭に紹介した漠然と夜空の写真を撮る天文学者も、AIにひたすら化合物を作らせる今回の研究者も、こうした知識のバイアスを取っ払って、新しい何かを見つけようとしています。
実際、この化学者は、AIに計算させたおかげで、新しい4つの化学反応を見つけたそうです。
現在、私たち人間が得た化学物質は、1億種類なのだそうです。しかし、この研究者が言うには、恐らく全化学物質の種類は10億6000万あるそうです。そして、この数は、地球上の全ての人間が、有機化学を勉強して一生研究しても届かない数なのだそうです。
この研究者が、何故AIに化学物質の計算をさせようとしたのかというと、生命誕生の秘密を知りたかったからなのだそうです。
この研究者曰く、生命には創造主も想像論者もおらず、あったのは世界と化学だけ。その中で、現在の生命たちが誕生するためにはどのような化学反応があったのかを、知りたいのだそうです。
科学研究において、真理にたどり着くためには、今まで学んできた知識を一度捨てることも大切な事なのかもしれません。
暫く前から、ミツバチの大量死が、世界的に問題になっていました。
ここ独り言を書くためあちこちのニュースサイトを見ていますが、確かに2006年辺りからミツバチが大量に失踪するというニュースをよく見かけていました。
ミツバチは、巣の中の全ての蛹が羽化しない限り巣を空にしないのだそうですが、失踪したミツバチの巣には羽化前の蛹があったそうです。
この現象、2006年と2007年にカナダやアメリカで目立って発生していた他、ヨーロッパの各地でも小規模ながら報告があったそうです。
この現象、蜂群崩壊症候群(Colony Collapse Disorder:CCD)という名前がつけられ、その後の調査でCCDとは認められないながらも1990年代からヨーロッパ全域で発生していることがわかったそうです。
問題は、何故CCDが起きるのか、その原因が全く分からなかったそうです。疫病やウイルス、栄養失調や農薬、果ては電磁波や遺伝子組み換え作物まで疑われたそうです。
そこで、インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者が、農薬説に絞って、ミツバチが如何に農薬を避けるかという観察を行ったそうです。
すると、意外な行動をミツバチが取っていることが分かったそうです。
現在、農薬として幅広く使われているのが、ネオニコチノイド系という種類の物質なのだそうです。名前にニコチノイドという言葉がありますが、所謂ニコチンを改良して作られた物質のようです。
ニコチンは私たち人体や家畜に有毒の為、選択的に虫だけに有毒であるよう作られた物質が、このネオニコチノイド系という物質なのだそうで、農薬の他に、シロアリ、シラミ、ノミ、ゴキブリなどへの対策や、スプレー式殺虫剤、新築住宅の建材にも使われているのだそうです。
しかも、3ヶ月という長期間効き目が続くことから、農薬として広く使われることになったそうです。
が、研究者の観察に寄ると、始めこそミツバチたちはネオニコチノイド系の農薬が散布された食べ物を避けていたものの、次第に農薬が散布されている餌を好んで食べるようになってしまったそうです。
つまり、ネオニコチノイド中毒に罹ったと考えられるのだそうです。
これは、人間がニコチン中毒になるのと全く同じ過程なのだそうで、ミツバチが農薬依存症になってしまったと考えられるのだそうです。
現在、このネオニコチノイド系農薬対策に率先的なのはフランスなのだそうで、2003年に最初のネオニコチノイド系農薬1種を使用禁止にしてから今日までに、全ネオニコチノイド系の農薬を禁止にしたそうです。
これに続いて、ヨーロッパ各国でもネオニコチノイド系の農薬を禁止する流れが広がっているそうです。
CCDの現象は、日本でも北海道で報告があるそうです。ただ、日本のネオニコチノイド系農薬への対策はやや遅れ気味なのだそうで、7種のネオニコチノイド系農薬が使用可能になっているのだそうです。
これには日本の農薬の使い方がヨーロッパと違い、ヨーロッパでは種子の表面に農薬を付着させるのに対して、日本ではこの方法は一般的ではないことも、規制が緩い理由のようです。
昆虫にも、依存症があるのですね。
皆さんは、スマートフォンでゲームをしていますか?
木霊も一応ゲームをしています。しているゲームは主に2つで、ポケモンとツムツムです。他にたまにヴァーチャル・リアリティーの、障害物回避ゲームもします。
こうしたゲームの多くは、アプリ内課金と言って、ゲームを有利に進めるためにアイテムを買うという仕組みがあります。
木霊がスマートフォンのアプリで課金したのは、星座表アプリとポケモンだけです。星座表アプリは、スマートフォンを向けた方向と、GPSで取得した位置、時間に合わせて、見える星座を表示してくれるという優れものだったので、迷わず課金しました。
一方ポケモンはというと、得られるポケモンの種類が増えたので、已む無く課金して保持できるポケモンの数を増やしました。
なので、基本的に言えば木霊は余りスマートフォンのゲームに課金しないほうです。特にツムツムの場合は、課金して強くなるなんて正当な方法じゃないというこだわりを持っています。
最近の動画サイトを見ていると、こうしたスマートフォンのゲーム紹介をする動画も多く、木霊がよく見るある投稿者は、大好きなゲームの為に2ヶ月で7万円かけてしまったと、自分でびっくりしていました。
実は、ちょっと面白い統計結果があります。
こうしたスマートフォンアプリに特化した調査会社もあるそうで、Liftoffという調査会社の、2017年6月〜2018年5月までの調査によると、女性の方が男性よりも、ゲームに支払うのべ回数が79%も多いことが分かったそうです。
更に、スマートフォンのOSの種類によっても課金の傾向は偏っていたそうで、Android端末よりはiOS端末の利用者の方が、課金が多いという結果が出たそうです。
また、SensorTowerという国ごとのiOS端末利用者専門の調査会社の報告によると、スマートフォンゲームに最も多く課金している国は、なんと日本が断トツだったそうで、2012〜2017年の1人の月平均額が214ドル(約23,800円)だったそうです。この額、2位のオーストラリアの114ドル(約12,700円)と3位のアメリカの92ドル(約10,200円)を足しても多い額だったそうです。
このようなスマートフォンゲームの課金は、未成年利用者がどんどん課金してしまって親に高額の請求が来ることで問題になることがあります。
ゲーム内課金は、実際にお金を見ません。それもまた課金をしやすくしてしまっている一つの問題点なのかもしれません。なので、インターネットの声では、ゲーム内課金ではなく、最初から取る料金を取ってゲーム内課金をやめろという声まであります。
ゲームを楽しむためには、節度ある、そしてある種のこだわりを以って遊ぶことが、大切なのかもしれませんね。
時々起きる原油流出事故。
その度毎に、原油で黒くなった海鳥たちの痛々しい写真が、テレビなどに流れます。
でも、そうした痛々しい写真も、見る人によっては思わぬヒントになるようです。
ある美容師が、1989年に起きた原油タンカー座礁による原油流出事故を見て、動物の毛皮に付着した原油から、ある方法を思いついたそうです。
髪の毛を原油除去に使えないか?
それはもう、美容師ならではの発想です。
よく髪の毛の手入れで名前を聞くキューティクル。一口でキューティクルと言いますが、細かく分けると8層にもなる層の重なりでできているのだそうです。
その8層もの層の内、更にキューティクルと名のつく層が、外からエピキューティクル、エキゾキューティクル、エンドキューティクルという3層があるのだそうです。
この3層の内、最も外側のエピキューティクルには親油性、一番内側のエンドキューティクルは親水性と、真逆の性質を持っているのだそうです。そして、この美容師が目を付けたのは、エピキューティクルの親油性だったそうです。
美容師なので、試験的に作る髪の毛の量には困りません。髪の毛をストッキングに詰めて、水に機械油を流して試したそうです。
結果は上々だったそうです。
そこで、アメリカ航空宇宙局(NASA)にも効果を試してもらったそうです。その結果、11,000kgの髪の毛をナイロン製の袋に詰め込むと、64万リットルの原油を吸収することができ、3.7リットルの原油を2分足らずで吸収することができたそうです。
この髪の毛を使った原油吸収は、2006年にフィリピンで起きた原油流出事故にも使われたそうです。
ただ、今のところこの髪の毛を使った原油吸収は主流にはなっていないようです。でも、今後多くの理容店や美容院の協力があり、髪の毛を集めることができれば、いざというときの協力な道具になるかもしれません。
事故を起こさないことは一番大切ですが、いざ事故が起きた時に効果的な解決策を得ておくこともまた、大切なことです。
人工知能(AI)の活用が、少しずつ広がっているようです。
日本でも、口頭や紙面で行われた調査結果をAIに判断させて、離職の可能性のある職員を判断させてもらうという仕組みを導入している職場もあるようです。
某公共放送で紹介されたその仕組みでは、相談員がAIで判断された結果を見て直接本人と話をし、職場に対する不満を聞くということをしているようで、AIの結果はあくまで参考であり最終的には人間同士で話をするという使い方をしているようです。
その某公共放送での特集番組では、アメリカでのAIの活用方法も紹介されていました。
現在、アメリカで問題になっているAIの活用方法の一つに、被告人の保釈があるのだそうです。
木霊もこの放送を見てかなり荒っぽいAIの使い方と思ったのですが、対象となる被告人が保釈中に事件を起こしたり逃亡したりする可能性の高さをAIで判定させて、その結果をそのまま信じるという方法で進めているそうです。
つまり、AIに対象の人間の行動を予測させているということになります。
少し前に、AIに地震予測をさせられないかと研究している研究者がいるという話を聞いたことがあります。地震や天気のように、自然現象で意志を持たないことに対する予測の場合、自然現象に対する大まかな式があってもその式に代入する値が多ければ、とても人間の手では予測しきれません。その点、AIは、大まかな式と大量のデータを統計的に読み取って、人間よりも高い精度で天気や地震を予測することが可能になるでしょう。
でも、それは大まかであれある程度の式があればこそです。
人間の自由意思において、そうした式はあるのでしょうか?
ここ独り言で時々紹介するAIの使い方で、株価予想や政情の予測をAIにさせるという使い方があります。元々、木霊が初めてAIの原型に繋がる話を聞いたのが、株価予測の話でした。
木霊が聞いた株価予測のAIの原型を考えた人は日本人のプログラマで、インターネット内の言葉をひたすら集めてどの言葉が多いか少ないかで株価の上下を予測しようという話でした。
こうした株価や政情の予測となると、予測の元になるデータの量も多ければ、株価や政情を左右させる人の数も多く、この言葉が多く飛び交っていのなら世の中の人はこの方向に傾きやすくなるはずというある程度の式はできるでしょう。例えば、皆さんも、インターネットであまりいい評判を聞かないお店にはいきたくないと思うと思います。
しかし、予測するべき対象が1人だった場合にはどうでしょうか?多数のデータから導き出された行動予測は、その人に当てはまるでしょうか?
天気予報や地震予測、そして多くの人が関わる株価や政情の予測とは異なり、1人の自由意思の予測に、式はありません。あるのは、その人の置かれている財産状況や社会的立場です。海外なら人種なども関わってくるでしょう。
貧困で無職の人が保釈中に逃走や再犯などが多いという予測をAIがしたとしても、対象となる1人がそれに当てはまるとは限らないというは、皆さんも想像できると思います。
もし、その人が置かれている状況で保釈中の逃走や再犯が予測できるとしたら、それはAIの判断ではなく、単なる偏見です。
つまり、保釈中の被告が逃走するか再犯するかについてのAIの予測は、予測ではなく、単に世間に流れている噂から生まれた偏見でしかないということになり、未来予測をしていないということになります。
ある研究者が話をしていたことに、木霊は共感しました。その人は、AIに予測させるのは、その被告の保釈中の逃走や再犯ではなく、その人が置かれた状況においてどうすれば再犯や逃走をしないかであるべきと話していました。
木霊は、今のAIが万能とは思っていません。確かに、最近のAIは、絵を描いたり、ゲームで人間に勝ったりと、なかなか面白い結果を出してきます。
しかし、事未来予測ともなると、大量のデータと大まかな式がある自然現象に対しては有効な面はあるものの、結局複雑な統計処理を行っているだけとしか見られません。先ほどの研究者が話していました。AIは未来予測をしているのではなく、現代を映す鏡でしかないと。
そうでなければ、Microsoftが作ったTayというAIがソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)内に暴言を吐いたり、Googleの作ったAIが人の写真をゴリラに分類したりしません。今のAIは、世に出回っている情報を、無作為に取り込み勝手に統計処理をしているだけです。
将来、AIによって仕事が奪われるという心配の声をよく聞きます。しかし、こうしたAIの状況を見ると、AIが人間の仕事を奪うなどまだかなり先のように思います。
今のところAIを育てるのは人間ですが、そのAIに踊らされないよう、私たち人間自身が気を付けなければいけません。
暑い夏の日は寒い冬が恋しくなり、寒い冬の日は暑い夏が恋しくなりませんか?
人間というのはほとほと身勝手な考えを持つもので、夏が暑いのも冬が寒いのも分かっているのに、冒頭のようなことを考えます。
特に、2018年のような酷暑が続いた夏なら、その熱を冬にまで取っておけないか?とも考える人もいるはずです。でも、そうそう熱というのは、人間の思うように動いてくれません。
でも、まさにこの夏の暑さと冬の寒さに目を付けた研究者が、熱を溜めておく方法を考え付いたそうです。
現在知られている蓄熱技術は、電気料金節約のために夜に冷却や温熱をして熱を蓄え昼に放出したり、宅配のために保冷剤や保温器を使ったりするのが殆どで、主に電気を使ったり、冷めにくくしたり温めにくくしたりするという方法が殆どです。
でも、省エネが謳われている現代、電気を使わず、熱そのもの溜めておくという方法は殆ど聞きません。
ところで、皆さんは氷が融ける時に熱が必要なのはご存知だと思います。氷を水にするには、氷が熱を吸収してエネルギーを得て、そのエネルギーが分子を動かし水になります。
では、水が氷になる時は、どのようなことが起きるのでしょう?つまり、皆さんのお家の冷凍庫の中で水が氷になる時はどのようなことが起きているのでしょうか?
単純に言えば、氷が水に変わる時の逆が起きています。つまり、氷が水になる時は熱を吸収していますので、水が氷になる時は熱を放出しています。
そんな馬鹿なと思われる方は、試しに皆さんの冷蔵庫の外を触ってみてください。冷蔵庫は、中の熱を吸収して外に放出していますので、冷蔵庫の中はひんやりとしていても、その分冷蔵庫の外は暖かく感じます。
早い話、冷凍庫は、水を氷にする時、強制的に水から熱を奪って氷にしているということになります。
こうした固体から液体になる時に必要な熱を融解熱、液体から固体になる時に放出される熱を凝固熱といい、その値は大抵一緒になります。
しかも、1gの水の融解熱と凝固熱の値は大体80cal。つまり、1gの0℃の水が80℃になるのに必要な熱量と同じくらいということになります。それくらい、固体から液体、液体から固体に変わる時は大きなエネルギーの移動があるということになります。
この融解熱や凝固熱を使って、熱を溜めようと研究している研究者がいるそうです。
アメリカはマサチューセッツ工科大学の研究者が、飽和脂肪酸という物質を使って、熱を蓄えようという研究を行っているそうです。
飽和脂肪酸というのは主に動物性脂肪に多く含まれている脂肪酸で、多量の摂取は心臓や血管の病気になりやすいと言われている脂肪酸です。
そうした脂肪酸の中で、蓄熱に有効と思われている脂肪酸が、トリデシル酸、ペンタデシル酸、ヘンイコシル酸等なのだそうで、研究者が目を付けたのは融点が41℃と最も常温に近いトリデシル酸なのだそうです。
ただ、トリデシル酸だけでは蓄熱にはならないのだそうです。ここに、もう一つの物質が加わります。
それは、アゾベンゼンという物質です。
このアゾベンゼンという物質は、当てる光の種類によって分子の形が変わるという光異性という性質を持っているのだそうです。
アゾベンゼンは、通常はトランスという状態になっているのだそうですが、紫外線を当てるとシスという状態になり、このシスの状態のアゾベンゼンに可視光を当てるとトランスの状態に戻るのだそうです。
そして、このアゾベンゼンをトリデシル酸に混ぜると、面白い反応が起きるのだそうです。
トリデシル酸とアゾベンゼンを混ぜて紫外線を当てると、シス状態になったアゾベンゼンがトリデシル酸を液体に変えるのだそうです。勿論、この時トリデシル酸は周りから熱を奪います。
そして、この液体になったトリデシル酸とアゾベンゼンの混合液に今度は可視光を当てると、トランスになったアゾベンゼンがトリデシル酸を固体にします。そう、この時、トリデシル酸は固体になるために熱を発します。冷凍庫が電気の力を使って水から強制的に熱を奪うのではなく、トリデシル酸が固体になるために勝手に熱を放出するのです。
なので、このトリデシル酸とアゾベンゼンの混合物による蓄熱に必要なのは、あくまで紫外線と可視光だけであり、電力は必要ないということになります。
尤も、トリデシル酸が液体であり続けるために紫外線をずっと当てていなければいけないとなると、少し電力は必要になるかもしれません。恐らく、この点がトリデシル酸を使った蓄熱の問題点かもしれません。
とはいえ、夏に紫外線が沢山降り注いでいることを考えると、夏の暑さをトリデシル酸に溜め込むこと自体には殆ど電力を要さないかもしれません。そういう意味では、電力を使っている現在の蓄熱技術と比べると、遥かに省エネの蓄熱方法かもしれません。
異常気象が続く現代に、電力を殆ど使わない新たな蓄熱方法は、今一番実用化が望まれる技術かもしれません。
昔、ここ独り言では、ドジな泥棒シリーズをよく書いていました。
特に、事件現場に自分の住所を書いた物を置いていく泥棒たちの話については、どうにも救いようのない感想を持ったものです。
今日の話は、泥棒ではないのですが、違法であることには変わりありません。
ところで、皆さんは自分の住所が書かれている紙などを、何もしないでそのままゴミ箱に捨てますか?
木霊は子供の頃から住所の書いてある紙は細かく切り刻んで捨てろと教えられてきたので、今でもシュレッダーを使って細かく切っています。
何処の国で起きたのかは分からないのですが、あるガソリンスタンドのゴミ箱に、大きなゴミが捨てられたそうです。
監視カメラにもそのゴミが捨てられた場面は捉えられていたのですが、お店の人が中を調べたところ、なんと持ち主の住所が書かれた紙が出てきたそうです。
そこで、お店の人は、そのゴミを持って書かれていた住所のところまで行き、玄関前に置いてきたそうです。
ゴミ問題が大きくなるにつれて、ゴミの出し方にも色々な規則がつくようになりました。
特に大きなゴミ、例えば、テーブル新調で前のテーブルを捨てることになったなどの場合、粗大ゴミ扱いになるので前もってお金を払ってシールを買い、そのシールを貼るなどの規則です。
そうした規則が面倒なので、今回ゴミを捨てていった人も不法投棄したのでしょう。でも、社会問題になっているからこそ、やはり守るべき規則は守らないといけませんよね。
皆さんも、ゴミ捨てにはご注意ください。
もう少しすると、寒い季節が始まります。
皆さんは、子供の頃、寒い朝の時は学校に行くときに息が白くなるのを使って、汽車やゴジラなど言って遊びませんでしたか?
小学生の理科で寒い朝に息が白くなる理由を教えられても、この現象は面白く感じたものです。
ただ、故意に息を白くするのは、かなり危険を伴います。
皆さんも、液体窒素はご存知だと思います。-195℃という極低温の液体です。
この極低温を利用して調理するという技法が、1990年代にフランスの物理学者が考え、料理人たちに広まったそうです。
なんと言っても、アイスクリームなどを直ぐに作ることができるものですから、これほど便利な物はありません。
ただ、極低温ともなると、その周りの白い煙も面白いものです。皆さんも、夏のアイスクリームを買ったときに時々お店の人がつけてくるドライアイスを、水の中に入れて魔法の実験などと言って遊んだことがあると思います。
勿論、液体窒素も白い煙のようなものが出ます。そして、この液体窒素を、冷やすのみならず、白い息がでるのを楽しむために、アイスクリームやカクテルなどに入れて出すお店も、アメリカのほうで流行っているのだそうです。
しかし、-195℃です。ドライアイスですら触ると凍傷になりかねないのに、-195℃の液体窒素を体内に入れるととんでもないことが起きます。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は先日、液体窒素を添加した食品を食べて怪我をする事故が近年多発しているのを受け、注意喚起をしたそうです。
どうもそうした液体窒素添加食品の売りは、白い息を吐けるということのようで、ドラゴンの息と呼んで人気を集めていたそうです。
2018年の夏は、世界各国で猛暑を超える酷暑の夏で、ある研究では12万年ぶりの暑さという研究結果もあるようです。なので、アイスクリームなどは沢山売れ、日本でも生産が追い付かないから一時生産を停止した製品もありました。
でも、だからといって液体窒素が残った物を食べるのは非常に危険というのは、注意喚起されるまでもなくわかるようなものですが、これも異常気象による弊害なのでしょうか?
どんなに冷たい物が欲しくても、度を越えて冷えた物をとらないよう、皆さんもお気を付けください。
ブレグジット難航の問題が、ニュースを騒がせています。
2016年6月23日に行われた国民投票によって、イギリスはヨーロッパ連合(EU)からの離脱を決めました。
当初、シリア内紛に伴う難民受け入れが端を発したと思っていたのですが、実はイギリスのEU加盟維持問題は、その前身であるヨーロッパ経済共同体(EEC)の頃からずっと続いているのだそうです。
木霊は、子供の頃社会を勉強していて不思議に思ったので覚えていたのですが、1957年に創設した当初、イギリスはこのEECに加盟していませんでした。そして、1973年からEECに加盟することになりましたが、その2年後の1975年には、EECに加盟し続けるかということについて、国民投票を行っているのだそうです。
この時の国民投票は、単にEECに加盟していて問題ないよね?程度の、国民合意を確認するためだけの投票だったようです。
その後、EECがEUとなり、より細かい決まりごとが増えていったようです。
特に、関税自由やビザなしなど、一見聞こえはいいようですが、これらが様々な問題を生んでいったようです。
例えば、関税自由になると、当然のように品質がよく安い物がよく売れるようになりますので、各国での品質と価格の統一性がEUから要求されるようになったそうです。また、ビザなしもテロリストの入国を易々と許してしまう恐れがあります。
特に、2016年頃といえば、シリアでイスラム国が国際的に問題になっていた時期で、難民流入問題もありました。
こうした問題が積み重なった状態でのEU離脱を問う国民投票でしたので、離脱が決まったことは驚く反面、已む無しだったのかもしれません。
しかし、決まったからと言って直ぐに離脱というわけにも行かず、イギリスにとって見れば、ヨーロッパ全体という市場をこれまでどおり継続したいと願う反面、EUは勝手に離脱するからイギリスとEUは市場は別と突っぱねます。
それに、イギリスはEUに居続けるアイルランドと国境を接しています。
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国というイギリスの本名からも分かるように、イギリスはアイルランドの北部を領土としています。
木霊が子供の頃、北アイルランド解放戦線やIRAという言葉が、新聞を飾っていたのを覚えています。この北アイルランドの人たちが、テロを行い国境をなくしてアイルランド島全島で統一した国にしようという活動でした。
アイルランドはEUに居続けるのに、イギリスがEUから離脱してしまえば、北アイルランドとアイルランドとの間の国境をどう扱うかという問題が出てきます。
その他に、イギリスに住んでいるEUの国籍を持つ人たちの離脱後の扱いの問題など、挙げだしたらきりがないほどの問題があるようですが、こちらの方面でも問題が起きたようです。
それは、ホタテです。
2018年8月28日、英仏海峡の間で、フランスの漁船がイギリスの漁船に向かって発煙筒や石を投げるという紛争が勃発したそうです。
海外のニュースサイトでは、ホタテ戦争とも呼ばれたこの紛争、実は、根深い事情があったそうです。
フランスは、ホタテを獲る際に、資源保護のため一定の規則を作っていたそうです。例えば、漁は10月〜5月、漁船の大きさは15m以下、漁獲量も操業時間によって上限が決められているのだそうです。
一方、イギリスとしてはそんな事はどうでもよく、決まりなど殆ど作っていなかったそうです。なので、フランスの漁師たちからすれば、こちらはいろいろと工夫して獲っているのに、イギリスは無闇矢鱈に獲っていくと見えてしまいます。
そうした事情は、大分昔からあったようですが、それでも紛争までは起きませんでした。
ところが、今回のブレグジットです。
実は、イギリス、アイルランド、そしてフランス辺りの海域は、漁場としても最適な場所なのだそうです。しかし、ブレグジットによってイギリスがEUから離脱してしまうと、その漁場の一部はイギリスの漁船しか入れなくなってしまいます。
つまり、フランスの漁師にとっては、漁場の大部分が奪われるということになり、不満を募らせていたそうです。
そこに、以前から問題になっていたイギリスのホタテ乱獲の場面だったので、怒りが爆発し今回の紛争になったそうです。
一時、フランス海軍も投入もという話もあったそうですが、改めてイギリスとフランスとの間でホタテ漁に関する取り決めを更新することで意見が一致し、収束したそうです。
漁獲高の問題については、日本も近年水産資源の保護を考慮し、日本政府が率先して各国と漁獲高の制限を交渉しようという動きがあるようなので、このイギリスとフランスのホタテ戦争は他人ごとではありません。
EU離脱の結果としてのホタテ戦争とは、世の中とはなんて複雑なのでしょうね。(^^;)
人類が宇宙進出をするにおいて、最も重要な問題になる物の一つ、水。
水は、飲料用にするのみならず、分解して燃料電池の元にしたり、ロケットの燃料にしたりと、エネルギーの元を作ることができます。
また、採取した水から得られた水素を使って、酸化物を除去し酸素を得ることも出来ます。
現在、若干火星への有人飛行が不利な状況になっていますが、その代わりに月への期待が高まっています。
ところで、皆さんは、月に纏まった水があると思いますか?
インターネットを見ていると、まだ陰謀説が残っているようで人類はまだ月に行っていないという声も聞こえますが、一先ずアポロ計画で撮影されえた月上陸の映像からでは、月の表面に水は見当たりません。ごつごつした岩ばかりの風景です。
しかも、月の表面は真空。水が存在できるとは思えないと考える方も多いかもしれません。
でも、月の表面に水があるという説は、1961年から唱えられていたようです。これは決してあてずっぽうではなく、水の性質から導き出された推論です。
というのも、確かに気圧が低くなれば水の沸点は低くなり直ぐに昇華して気体になってしまいますが、-60℃を下回ると、10万分の1気圧、つまり殆ど真空という状態でも氷として存在できることが分かっています。
1961年に発表された論文は、正にこの水の性質を根拠に発表された論文のようで、月表面のクレータの中には、太陽の光が底に当たらないクレータもあるはずで、そうしたクレータの底の温度は-170℃と考えられるから、そうした場所には水が氷として存在しているのではないか?という内容だったようです。
こうした太陽の光が底に当たらないクレータの所を、永久影と言うそうです。月の自転軸が殆ど地球と同じ方向であることを考えれば、永久影となるクレータは、月の北極や南極といった極に集まっていることが想像できます。
その後、アポロ計画も含めて、月の表面に水があるかの観測が行われたものの、観測された結果が水分子なのか、水素が一つ足りない水酸化イオンなのかの判別がつかず、長いこと議論の的になっていたそうです。
そこで、インド宇宙研究機関が2008年に打ち上げたチャンドラヤーン1号から送られてきた観測データを、アメリカのブラウン大学やハワイ大学の研究者が解析したそうです。
観測対象になった部分は、先ほどお話した月の極にある永久影のクレータ。でも、永久影という名前でも分かるように、殆ど光の射さない箇所なので、解析が非常に難しかったようです。
地球の場合、大気で光が乱反射するので真っ暗な影というのは殆どできにくいのですが、月には乱反射させる大気がありません。でも、その代わりにごつごつした岩肌があります。この岩肌による乱反射は、大気による乱反射より遥かに弱いものですが、今回観測データを解析した研究者は、その岩肌の乱反射を徹底的に利用したそうです。
そうして得られた水かもしれないというデータは、ノイズと捉えられてもおかしくないくらい微妙なデータだったそうですが、今までの他の探査機から得られたデータも使って解析したところ、永久影の底に水があることが確認できたそうです。
確認された水は、極にある永久影の約3.5%程度。このまばらさから、様々なことが分かってくるそうです。
先ず、何故月に水があるのか?ということ。最も簡単に考えられる水の供給方法は、彗星などの小天体に水があり、それが月に衝突するという方法です。でも、先ほどもお話したように、-60℃以下にならないと真空中では氷は昇華してしまうので、これで得られた殆どの水は宇宙へと逃げていってしまい、残るのは僅かな量にしかなりません。
もう一つは、太陽からやってきた陽子が月の表面の鉱物と反応して水が出来るという工程なのだそうです。
こうして月の表面に出来た水は、太陽からの風に流されて極に移動し、永久影の底に溜まっていくと考えられているのだそうです。
こうした月の表面の水を調査することで、月の歴史も見えてくるのだそうで、今後も月の水についての研究に注目が集まりそうです。
人類は、火星よりも先ず月について、詳しく調べた方がいいのかもしれません。
皆さんは、好きな作家はいますか?
何を以ってその作家が好きになるかは人それぞれです。人によっては嫌いな文章の書き方があります。なので、恐らく皆さんも好きな作家の文章の特徴は、無意識に分かると思います。
清水義則さんという作家がいます。様々な作品を書かれている作家の方ですが、中にパロディ作品も多く、司馬遼太郎の文体で猿蟹合戦を表現した作品もあります。
このように、作家にはそれぞれ文体というものがあり、その文体はまるで指紋のように個人を特定できるほど特徴的です。
このような文体を研究するという学問も昔からあるそうで、このような研究を計量文献学または計量文体学というそうです。
こうした計量文体学は19世紀末頃から始められ、聖書の著者などを特定しようと研究が進められていたそうです。
計量文体学の本領が発揮するのは脅迫状などの解析なのだそうで、その文体で個人を特定しようとする時に、この研究が使われるのだそうです。
とはいえ、文体という印象的なものをどう解析すればいいのかということに関しては、人間の能力ではあまりに抽象的すぎて、なかなか解析が進まないのも事実です。
でも、今は人工知能があります。人工知能の基礎技術を使って文体を解析させることによって、指紋のような文体から、個人が特定できるようになるかもしれません。
実は、この計量文体学、木霊のSEという分野にも、少し関係があります。
システムエンジニアという仕事の中には、他の人が以前作ったプログラムを解析し、そのプログラムを改良、若しくは同等以上の性能にして作り直しという仕事があります。
SEという職業はなかなか厄介なもので、他人のプログラムの解析は非常に難しく感じることがあります。というのも、プログラムというのは、その人の特徴が非常に濃く反映されており、その特徴に合わないとどんなに作った本人が分かりやすく作ったとしても他の人は全く読めないことはざらにあります。
何と言っても、自分で作ったプログラムでさえ、3か月経ってしまえば他人のプログラムと一緒になってしまいます。つまり、自分で作ったプログラムも、後々見たら何をやっているのか全く分からなくなってしまうのです。
このことは、コンピュータのプログラムにもまた計量文体学が当てはまることを意味します。ならば、このようなことも可能になります。
アメリカのドレクセル大学のコンピュータ科学の研究者が、人工知能を使ってプログラムから個人を特定させることに成功したそうです。
プログラムは、そのままではコンピュータが理解できません。プログラムをコンパイルという処理を行ってコンピュータがわかる言葉に変換します。
今回発表した研究者は、そのコンパイル後の言葉を逆コンパイルという手法によって人間が読める言葉に変換し、その言葉を人工知能に解析させて個人を特定させたそうです。
この時、逆コンパイルした言葉から解析に不必要な情報を取り除いて意味がある言葉だけを残し、その言葉だけを解析させたそうです。
この方法で、コンテストで集まった多数のプログラムから、100人のプログラマの身元を96%という高い精度で言い当てることができたそうです。
このプログラムから個人を特定する技術は、例えばコンピュータウイルスやハッキングプログラムから製作者を特定するという操作にも役立つことに繋がります。
更に、このプログラムの解析は、プログラムに熟練した人であればあるほど、解析しやすくなるのだそうです。これは、文章を書きなれた人が特徴のある文体に特化していくのと同じです。
でも、更に言えば、プログラムを解析するだけで個人が特定できてしまうというプライバシーの問題も生じます。
プログラムから個人が特定できる時代、悪いプログラムは作れませんね。(^^;)
最近、コンタクトレンズの進化が、かなり話題になっています。
ここ独り言でも紹介したことがありますが、レーザーを発することができるコンタクトレンズという物もありますし、他にも血糖値を計測できるコンタクトレンズ、カメラ内蔵型のコンタクトレンズなどもあるそうです。
実は、スイスのチューリッヒ大学の研究者が、望遠機能付きのコンタクトレンズの開発に成功したそうです。
もともと、この望遠機能付きコンタクトレンズの計画は、あのトンデモ研究所のアメリカ国防高等研究計画局(DARPA)が、ドローン搭載用のレンズとして開発が始まったのが最初なのだそうです。
そのレンズが、視覚補助用として2013年に出始め、その後更なる改良によって、高性能で長時間の着用に適するようになったそうです。
でも、どうやってコンタクトレンズに望遠させるのでしょうか?
装着者が望遠機能を操作するには、ウインクするだけでいいように作られているそうです。この望遠機能付きコンタクトレンズは、リング状でアルミ製の鏡が付いており、右目をウインクすると、レンズから反射される光が遮られてこれがスイッチとなって偏光フィルタが作動して光を望遠鏡の部分へ誘導するようになっているのだそうです。元に戻すときは、左目をウインクすればいいのだそうです。
この望遠機能付きコンタクトレンズは、加齢黄斑変性の視覚疾患患者への適用が期待されているそうですが、現段階ではまだ試作段階で、実用化にはもう少し研究開発が必要なのだそうです。
とはいえ、レーザーを発したり、血液の状況を調べたり、カメラ機能が付いていたり、望遠機能が付いたりと、最近のコンタクトレンズの開発状況は、私たちの想像を超えるものがあります。
ここ独り言では何度も話が上がるマンガ攻殻機動隊では、目に映ったものをインターネットと連携して調べるという場面が時々みられます。まだそこまでの機能がついたコンタクトレンズの話は聞きませんが、近い将来、インターネットと接続されたコンタクトレンズも登場するかもしれませんね。
とりあえず、木霊としては、出かける際に鍵をかけ忘れていないかを思い出させてくれるコンタクトレンズがあれば、着けてみたいと思います。(^^;)
最近、電気自動車会社テスラの最高責任者イーロン・マスク氏の評判が、インターネットのニュースを読んでいる限りではあまりよくないように感じます。
テスラの自動車製造量に関しても、目標数は達したという発表はあっても、それを評価する声はそれほど多くないようです。
しかも、少し前にタイの洞窟に13人の男の子たちが閉じ込められたときには、自社の開発した小型潜水艦の使用を進めたものの救助に使われなかったことに対して暴言を吐いたことが、話題になりました。
似たような行動をとっているのが、現アメリカ大統領。世界的に見ても、現職の大統領や首相が今自分が抱えている問題に対してTwitterで発言をするという話は殆ど聞かないのに、現アメリカ大統領は、自分に関する少しでも面白くない話が流れると、直ぐにTwitterで発言するというニュースが絶えません。
こうした発言の行動に対して、世間にはいい言葉があります。そう、弱い犬ほどよく吠える。
この言葉を心理的に解析すると、優位に立ちたい、自己顕示欲を晒したい、ただの勘違いという見方ができるようで、これらの心理を支える性格が、自慢、攻撃的、比較、不幸アピールになるのだそうです。なんとなく、現アメリカ大統領に当てはまりそうな話に、木霊は聞こえてきました。
ただ、どうもこれはイヌの話のようで、ことホエザルに至っては、事が変わってくるようです。
ホエザルは、一般的に6〜12匹のグループを作って暮らすサルなのだそうで、オスを中心としたハーレム社会を作るのだそうです。
そして、名前の通り吠えるので、動物の中でも最も騒々しい種と言われているのだそうです。
その吠える声の音量は、トラをも超えるという観測結果まで出ているそうです。ケンブリッジ大学の研究者が調べた結果、体重7kgのホエザルの鳴き声は、128dbにも達したそうです。これは、自動車の警笛よりも大きく、飛行機のエンジン近くくらいの大きさになるのだそうです。
ただ、この研究者の観測に寄ると、どうも音量を大きくして吠えるホエザルの方が睾丸が小さいということが分かってきたそうです。
この研究者の推測に寄ると、大きく吠えるためにはそれなりに声帯を大きくしなければならず、そのためには睾丸に回すエネルギーがなくなるので、必然的に睾丸が小さくなるのではないかと考えられるのだそうです。
では、ホエザルの社会でも弱い者ほどよく吠えるのは当てはまるのではないかと思われるかもしれません。
しかし、そこはホエザルの社会。大きく吠えることで他のオスを圧倒できるから、その分メスの獲得率も高くなるのだそうで、より大きなハーレム社会を作ることができると考えられるのだそうです。
なので、一見ホエザルの社会も弱い者ほどよく吠えるが当てはまりそうなのですが、そこは吠えるという特質を持つホエザルだからこそのはったり、いや余裕なのかもしれませんね。(^^;)
人間社会の場合、はったりをかますのは時に重要ですが、はったりばかりでは信頼を失います。
街中を歩いていると、何でもない所で突然短いクラクションを聞くことがあります。
あまり自動車を運転しない木霊にとって、この短いクラクションが注意喚起のクラクションではなく、運転手同士のコミュニケーションのクラクションという事を知ったのは、少しの間だけ自動車を運転し始めた時でした。
正直に言うと、歩行者や自転車の立場からすれば、この挨拶のクラクションは傍迷惑で、基本的に注意喚起のクラクションという認識の方が先立っている以上、何か危ない状況があった?と真っ先に疑ってしまいます。
実際、道路交通法54条では、法定で決められたり危険防止のためだったり以外の警笛は違法とされていますので、こうした挨拶のクラクションも本来は違反となるようです。ただ、交通を円滑にするため、挨拶のクラクションで違反になった人はいないようです。
こうしたクラクション以外にもライトを点滅させるパッシングなどで、運転手たちは会話をしています。歩行者や自転車の立場からすれば、パッシングやハザードランプなどで会話をしてくれた方がとても有難く感じます。そういえば、Dreams Come Trueの歌の中にも、ブレーキランプで会話する内容が書かれていました。
こうして見てみると、運転手たちは自動車という四角い鉄の箱の中にいながら、互いに多くのことを会話していることが分かります。では、今開発中の自律走行車の場合は、どのような技術が必要なのでしょう?
スタンフォード大学が作った自動運転車開発会社のDrive.aiは、開発中の自動運転車の外装に、モニタを取り付けているのだそうです。
モニタは、前後左右に1つずつ、計4つ付けられているのだそうです。そして、横断歩道などで歩行者を見かけると、歩行者が見えるモニタにはあなたが渡るのを待っていますの文言が、そして後ろのモニタには歩行者横断中の文字が現れるのだそうです。
しかも、人間が運転している時には人間が運転中という表示までしてくれるのだそうです。
見た目には、モニタを強引に取り付けた感じなのでちょっと格好悪い感じがしますが、自動運転車と外の人間との簡単な会話ができるというのは、交通の円滑化に自動運転車も参加し始めたという意味で画期的と思います。
将来的には、こうしたモニタは、外装や窓に埋め込むようになるのでしょうが、自律走行車とはいえ、一般道を走る時にはコミュニケーションなしでは安心安全には運転できないものなのですね。
でも、ア・イ・シ・テ・ルのサインを出すまでにはいかないかもしれません。(^^;)
すっかり夏も終わり、セミもトンボも見かけなくなりました。
ところで皆さんは、子供の頃虫は好きでしたか?
虫は、好きな人と嫌いな人がはっきり分かれる生き物です。好きな人は形や動きが人間や動物たちと違うため興味深いと感じますし、嫌いな人はその違うところがグロテスクと感じます。
そうした昆虫でも、トンボはカブトムシなどと並んで人気の昆虫の一つ。大きな目に細い体、何と言っても飛んでいる時の飛行機のようにまっすぐに伸びた羽を震わせ、ピタッと空中で止まっている所などは、昆虫好きの子供にはたまらない勇姿に映ることでしょう。
このトンボの飛び方を、航空力学の教授が専門の観点からどのように空気が流れるのかと研究していた話もあります。
ところで、皆さんはそのトンボの羽の断面がどのようになっているかご存知ですか?あのようにスイスイと空を飛ぶトンボの羽ですから、飛行機の羽の断面のように流線型になっていると思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、トンボの羽の断面は、1枚の薄く硬い膜が一見でたらめに曲がっているかのように見える断面になっています。
しかし、航空力学の研究者がそのトンボの羽を模倣して前から風を流してみると、羽のへこんでいる所に丁度空気の渦ができ、その渦を含めて全体的に飛行機の羽の流線的な形になることが分かったそうです。昆虫という、体の各部分を可能な限り軽くしないといけない体にとって、トンボの羽は、究極的に軽く機能性の高い形をしていることが、これで分かったそうです。
そして、トンボの羽には、もう一つの特徴があるのだそうです。
その特徴、トンボだけでなくセミの羽にも同じ特徴があるのだそうですが、以前より、トンボやセミは、抗菌や滅菌の効果があることが知られているのだそうです。
つまり、何もしなくてもセミやトンボの羽には、菌が寄り付かないということです。このセミの羽の不思議な特徴を、関西大学の研究者が再現に成功したそうです。
セミの羽の表面を顕微鏡で拡大すると、mmの突起が規則正しく並んでいるのが分かったそうです。
そこで、このセミの羽を模したシートを作って、上に大腸菌を置いたところ、菌は10〜20分かけて細胞膜が破れ死んでしまったそうです。
なので、この細かい突起の並び方が、抗菌や滅菌に繋がっていると考えられるのだそうです。
今回発表した研究者は、今後は企業と協力して実用化につなげたいと話していたそうです。
このような、生物の構造や機能、プロセスを参考にして新しい技術の開発に活かすことを、バイオミメティスクといいます。ここ独り言でも、ナミブ砂漠に生息するサカダチゴミムシダマシの殻を参考にして空気中から水を取り出す技術についてお話したことがありますが、これもまたバイオミメティクスの一つです。
確かに一見するとグロテスクに見える昆虫たちですが、私たち人間は彼らから学ぶことが沢山あります。
2018年は、日本にとって地震の多い年になりました。
改めて、犠牲になられた方への哀悼と被害に遭われた方へのお見舞いを申し上げます。
今年は、4月9日の島根県西部地震、6月18日の大阪府北部地震、そして9月6日の北海道胆振東部地震と、ほぼ2〜3か月毎に連続して地震が起きました。
こうした地震を予測できれば一番いいのですが、今のところ地震予知に関する明確な方法が見つかっていません。
ところで、皆さんは最近の緊急地震速報について、満足していますか?
緊急地震速報は、推定震度5弱の地域に向けて発する情報で、地震計や強震観測網にかかった地震波のP波とS波を元にして計算された結果を緊急速報として発する情報です。世界で初めて、2007年10月1日から本運用になりました。
地震が発生したときに最初にやってくるP波の到達時間とマグニチュード、そしてその後に来るS波の到達時間などを元に計算し、予測震度を計算するのですが、あくまで計算なので、間違いも起きます。
なので、緊急地震速報がなったのに大きな地震が来なかったということも多々あります。
来るかもしれない地震が来なかったというのは、誤報としてはやや安心できるものの、この本当は来なかった地震速報が頻繁に起きてしまえば、速報としての信頼性を失います。また、地震速報が来なかったのに地震が来てしまえば、何のためのシステムか分からなくなってしまいます。
地震予測ではなく、実際の地震波を用いて計算するので、可能な限り的中率は高くあってほしいと思うのは、速報を受ける私たちの願いです。実際、緊急地震速報の的中率はというと、それでも2007年の本運用から75〜85%前後の値をほぼ保っているようです。尤も、年によっては極端に悪かった年もあったようです。
まだ多くの人が記憶に残っている東北地方太平洋沖地震、所謂東日本大震災の時は、JR東日本が独自に敷いていた地震速報システムのお陰で、脱線した新幹線はあったものの、緊急停止ができ被害を最小限にとどめることができたという話を聞いたことがあります。
なので、緊急地震速報というのは、やはり重要な情報なので、可能な限りの正確さを期待したいものです。実は、今広まりつつあるある物が、緊急地震速報に応用できるかもしれないという話が、インターネットのニュースに載りました。
ドイツ地球科学研究センターの研究者が、光ファイバーケーブルを使うと、精度の高い地震検出器になるという研究発表をしたそうです。
光ファイバーケーブルは、ご存知のようにガラス繊維でできており、インターネットの通信に使用されています。
この光ファイバーケーブルが敷設されているところで地震が発生すると、光ファイバーの長さに微妙な変化が起きます。その微妙な変化を検知しようというのが、今回の研究なのだそうです。
この話を聞いた専門家に寄ると、通常地震検知に使用されている地震計では数km単位で離れての設置なので精度が低くなるそうですが、既に敷設されている光ケーブルを使うのであれば数m間隔で測定でき、その分精度が上がると考えられるのだそうです。
実際に、今回発表した研究者のアイルランドで行った、人工地震を起こした実験では、複数の地震波を光ファイバーが検知したことが確認され、更に地域の断層や地質構造まで特定できたそうです。
しかも、光ファイバーケーブルを地震計として使う場合、改めて地震計を設置するよりも安価で済むことも、利点なのだそうです。
光ファイバーによる地震速報は、日本でもできるのでしょうか?
リチャード・ファインマンという人を、ご存知でしょうか?
アメリカの物理学者で、量子力学において新たな手法で量子の運動を計算する方法などを発表してノーベル賞を受賞した人です。
非常に変わり者の性格でも有名だったようで、ノーベル賞受賞の電話を受けた時、丁度寝ていて今眠いと言い放って電話を切ってしまったこともあったそうです。
兎に角逸話の多いファインマンなのですが、このファインマンが、生前どうしても解けなかった問題があったそうです。
ところで、皆さんのご家庭にはスパゲティはありますか?勿論、生スパゲティではなく、乾燥のスパゲティです。
ファインマンは、何がきっかけだったのか分かりませんが、友人と、この乾燥スパゲティが何故2本に折れないのかを、ずっと悩んでいたそうです。
もし、皆さんのご家庭に乾燥スパゲティがあれば、試してみてください。1本のスパゲティの両端をつまみ、そのまま曲げていってください。必ず3本以上の破片となってしまいます。
ファインマンは、何故スパゲティが3本以上に折れるのかを不思議がっていたそうですが、結局分からず仕舞いだったそうです。
この何てこともないスパゲティの折れる原理については、2005年に答えが出たそうです。フランスの物理学者、バジル・オードリーとセバスチャン・ノイキルヒが、スパゲティが折れる瞬間、スパゲティは曲がった形を元に戻そうとして波のように揺れ、その揺れの反動が新たな切れ目を作って少なくとも3本以上に分かれることを証明したそうです。このような元に戻る反動の事を、スナップバックと言うそうです。
因みに、2018年もイグ・ノーベル賞が決まりましたが、オードリーとノイキルヒは、この研究で2006年にイグ・ノーベル賞を受賞しているのだそうです。
この話、実はまだ終わっていませんでした。
ファインマンも在籍していたことのあるマサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が、ではどう折ればスパゲティが2本に折れるのか?を研究していたそうです。
そして、漸く答えが出たそうです。
ロナウド・ハイザーとエドガー・グリデロの研究に寄ると、スパゲティを折る時に、捩じりながら折ると、綺麗に2本に折れることが分かったそうです。
理由は、捩じりながら折ることで、2本に折れた時に先ず捩じりを戻そうとする力の方が先に働いてしまうため、先ほどお話した折れた時に元に戻ろうとする力のスナップバックが生じにくくなるのだそうです。
ただし、この捩じりの効果を生むためには、スパゲティの両端を270°以上になるまで捻らないと、効果は得られないのだそうです。
なんて事はないスパゲティの折れる話と思われるかもしれませんが、棒状の物が壊れるときに働く力を調べる上で、今回の検証が役立つ可能性があるそうです。もしかしたら、スパゲティを2本に折る今日の研究は、来年のイグ・ノーベル賞に選ばれるかもしれませんね。(^^;)
これでファインマンも、天国でほっとしているかもしれません。
脂肪を溜めこむ脂肪細胞は、ダイエットの敵として見なされます。
少し前に某公共放送で特集していた人体についての番組の中で、この脂肪細胞は、実は食欲を抑制させるレプチンという物質を分泌すると話していました。実際、脂肪細胞が遺伝的に普通の人よりも遥かに少ない子供は、食べ物を食べ始めると満腹感を知らず、ひたすら食べてしまうのだそうです。しかも、脂肪細胞がないため見た目は非常に痩せているのですが、幼いのにII型糖尿病を患うことが多いのだそうです。
また、脂肪細胞は白血球の一種であるマクロファージを作る一端を担っているのだそうで、腫瘍やウイルスが増えるのを抑える働きもあるのだそうです。
こうしてみると、脂肪細胞も私たちの体内にある以上、決して私たちの敵ではなく、必要あって存在している細胞ということになります。
ただ、血糖を抑制してくれるインスリンとの関係も深く、脂肪細胞からでた脂肪酸はインスリンの働きを悪くするなどのちょっとした邪魔もしてしまうのだそうです。
また、先ほどお話したレプチンという物質が血管を収縮させたり、大きくなった脂肪細胞からは腎臓や脳に利尿を抑制させる物質を放出し体内に水分を溜めたりして、高血圧を引き起こす要因にもなるのだそうです。
こうしてみてしまうと、有難いのか有難くないのかよく分からなくなってしまう脂肪細胞ですが、実はこの脂肪細胞に2種類あるというのはご存知でしたでしょうか?
一つは白色脂肪細胞、もう一つは褐色脂肪細胞と呼ばれているのだそうです。違いは名前の通りで、褐色脂肪細胞の方は少し茶色がかっているのだそうです。
この褐色脂肪細胞の茶色がかった色は、中に鉄分が含まれていることが原因なのだそうです。人体において、赤や茶色ときたら、鉄があると考えた方がいいようですね。
更に、この褐色脂肪細胞には、多くのミトコンドリアがあるのだそうです。ミトコンドリアは、熱を生む働きをします。
ノルアドレナリンという物質が、褐色脂肪細胞上のアドレナリン受容体の一つであるβ3受容体に結合することによって、ミトコンドリアが熱を発するようになるのだそうです。
つまり、褐色脂肪細胞は、体を動かさなくても熱を得られるという細胞なのだそうです。
この褐色脂肪細胞、沢山持っているのは新生児と冬眠する動物なのだそうです。確かに、体を動かさなくても熱が得られるのであれば、新生児や冬眠動物には必要かもしれません。
この褐色脂肪細胞の代わりに、大きくなった人間は、寒くなるとシヴァリングという細かく体を震わせることで熱を得ます。寒い時にぶるぶると震えるのは、このためです。
ただ、子供の頃に持っていた褐色脂肪細胞は、どうも全くなくなったというわけではないようで、大人になっても若干残っている人もいるようです。
褐色脂肪細胞内では、クエン酸回路という反応が起き、この反応で熱を得ているのだそうです。そして、このクエン酸回路でできる多くの物質の中の一つに、コハク酸塩という物質ができるのだそうです。
マウスを使った実験ですと、外気が冷たい時にこのコハク酸塩ができることが分かったそうです。なので、やはり外気が冷たくなった時に、褐色脂肪細胞内でクエン酸回路の反応が活発化するようです。
ただし、今回発見された褐色脂肪細胞の活性化の方法では、わざわざ外気を冷たくしなくてもコハク酸塩を与えれば、褐色脂肪細胞内でクエン酸回路が始まるという方法なのだそうです。
実際、マウスを使って高脂肪の餌とコハク酸ナトリウムが入った水を与えたところ、脂肪の大幅な減少が確認できたそうです。でも、まだコハク酸の役割がはっきりしていない以上、直ぐに肥満や糖尿病予防に使えるとはいえないのだそうです。
更に、私たち日本人を含むアジア系の人たちは、先ほど少し話がでたβ3受容体の遺伝子に遺伝変異が起きていることが多く、褐色脂肪細胞が活動しにくいという特徴があるのだそうです。勿論、これは必ずしも悪いことばかりでなく、不必要なエネルギーを使わないという意味で節約遺伝子と呼ばれることもあるのだそうです。
ダイエットしている人にとっては、持っていれば羨ましい座っているだけで痩せられる細胞の褐色脂肪細胞。でも、この細胞は、私たちが生まれたての時には持っているのに、どんどん減っていきます。何故減っていくのかについても現段階では分かっていないようです。でも、もしかしたら、熱を作ってくれるクエン酸回路という反応のなかで、細胞の敵となる活性酸素が発生してしまうことにも関係があるのかもしれません。
魅力的な褐色脂肪細胞ですが、研究が始まったばかりである以上、今後の研究が待たれます。
皆さんは輸血の経験はありますか?
木霊は、そこまでの大けがも大病もしたことがないので、輸血の経験はありません。
輸血をする時に問題になるのは血液型です。主に、ABO型血液型が大きな壁になります。
そもそも血液型のA型、B型、O型、AB型とは、どういうことなのでしょう?
このABO血液型というのは、赤血球の表面についている抗原のことを指しているのだそうです。
抗原というのは、主に病気やアレルギーを引き起こす物質のことを指しますが、ことABO血液型を決める抗原は、赤血球をA型にするか、B型にするか、O型にするか、はたまたAB型にするかを決める抗原のようです。
なので、A型の血液型の場合は赤血球の表面にA抗原、B型の赤血球にはB抗原、AB型の赤血球にはA抗原とB抗原、そして赤血球の表面にどちらもなければO型ということになるのだそうです。
そして、抗原にはそれにくっつく抗体も出来ますが、赤血球の表面についたA抗原とB抗原は、血漿にも影響を及ぼすそうで、A型の血漿にはA抗原にくっつかない抗B抗体、B型の血漿にはB抗原がくっつかない抗A抗体、AB型の血漿にはどちらもなく、O型の血漿には両方の抗体があるのだそうです。
なので、ここからがちょっと怖い話なのですが、もし血漿の中に赤血球の表面についている抗原と合う抗体があると、血液が凝固してしまうという怖い事態が発生します。
簡単に説明すれば、A型の人にB型の血液を輸血すると、B型の血漿中には抗A抗体があるのでA型の赤血球の表面に取り付き、B型の赤血球の表面には元々血漿の中にあった抗B抗体が取り付いて、血液凝固に繋がってしまうのだそうです。
ところが、O型の赤血球にはA抗原もB抗原もないので、輸血先の血液がA型でもB型でも抗体が取り付けません。なので、少し前まではO型の血液は全能供血といわれていたそうです。
また、AB型の血漿には、抗A抗体も抗B抗体もないので、どの血液型を輸血しても赤血球に抗体が付かないので、全能受血といわれていたそうです。
ただし、この全能供血も全能受血も、輸血の際に血漿も一緒に入ってしまうので、抗体が僅かながらに入ってしまいます。その僅かな抗体はどうなるのかというと、輸血先の血量の方がはるかに多いため薄められると考えられているそうです。ですが、その希釈もあくまで量によってなので、今では全能供血も全能受血も、余程の緊急時でしか適合させないのだそうです。
でも、もしA型やB型の血液がO型にできるとしたら、どうでしょう?
そんな馬鹿な事できるわけないとお思いになられるでしょうか?
先ほどもお話したように、血液型を決めるのは、赤血球の表面についた抗原です。なので、抗原さえ取り除いてしまえば、A型の血液型もB型の血液型も、理論的にはO型にできます。
実は、既にB型の赤血球の表面からB抗原を取り除く方法は見つかっているのだそうです。でも、高価で非効率だったそうです。
しかし、今回腸内細菌から見つかったDNAから作った酵素ならば、今までの30倍も効果的に赤血球から抗原を引きはがすことができるのだそうです。
なので、これまでできなかったA型やB型の血液をO型の血液に輸血することができるようになるのかもしれないのだそうです。現在、安全性に向けての研究が進んでいるのだそうです。
ともあれ、血液型をかえて性格を変えようという事までは、出来なさそうです。(^^;)
今、世界的に少子化の問題が広がりつつあります。
日本もかなり前からこの少子化の問題は社会問題になっていますが、近年では中国で大きな問題になりつつあるようで、急激な人口増加のため取っていた一人っ子政策を、2014年には二人っ子政策と緩和しました。
少子化問題の一番大きな原因となっているのが、独身の数。日本でも、年々各年齢の独身率が上昇しているそうで、ある統計調査では世界一という調査結果もあるそうです。
ただ、この独身率の増加は日本だけの問題ではなく、アジア、ヨーロッパ、アメリカでも問題になっているそうです。
そこで、キプロスのニコシア大学の研究者が、海外版の2ちゃんねるのようなコミュニティーサイトで、独身男性を対象に、何故独身なのか?というアンケートを行ったそうです。
結果6794件の回答を受け分析したところ、43種類の内容に振り分けることができたそうで、その中でも最も多かった3つが、自分の容姿が悪い、自分に自信がない、自分の努力が足りないだったそうです。
回答を更に大まかに分類したところ、自由の選択、人間関係を築く難しさ、束縛感の3つに分けられたそうです。
内、自由の選択と束縛感については、束縛するされるが嫌いで自由で気軽な関係がいいという事で説明が付いたようですが、人間関係を築く難しさはコミュニケーションスキルの問題としてとらえられ、発表後多くの研究者の議論の的になっているようです。
今回の調査を行った研究者は、封建的な昔の社会では結婚の際に恋愛を楽しむ余裕などなく半強制的に結婚してきたため、男性に女性を惹きつけるための社会的スキルが育たず、封建的な時代とは違う現代において男性にとってコミュニケーションスキルを得られなかったことが原因になっているのではないか?と考えたそうです。
一方で、この封建的な男性の地位だけが昔の結婚のではなかったはずと唱える研究者も現れたそうです。
もともと結婚そのものは昔から生殖だけの問題ではなかったと唱えるこの研究者は、男女共に社会的に非常に望ましいと認められた異性との間に子供を持ちたいとだけ考えていたわけではないと唱えているそうです。
そして、昔は子育ては女性、労働は男性といったジェンダーロール、つまり性別による役割分担があったが、現代社会においてはそれが崩れていく一方であることを挙げ、そのジェンダーロールの急速な崩壊によって男性の新しい形が求められており、それに対して男性たちが右往左往しているのではないかと考えているようです。
実は、木霊もこのジェンダーロールの崩壊を唱える学者の考えに少し同意しています。というのも、近年、男女雇用均等法など職場における男女差をなくしていこうという動きが高まり、ことあるごとに男女差別と訴えられる人の話が多くなるとともに、独身率は増え、女性の初婚年齢も高くなってきました。
女性の社会進出を否定するわけではないのですが、社会全体の傾向として男女平等を進めれば進めるほど人々が結婚から遠ざかって行っているのは、何らかの因果関係があるからなのではないか?と、素人ながらに考えてしまいます。
なので、いっそのこと共働きを止めて、男性か女性のどちらかが家にいるという結婚を進めていけばいいのではないか?とも考えています。勿論、その時に家に残るのが率先して男性でも全然問題ありません。所謂、主夫という考え方です。もし、主夫の考え方を含めて共働きを止めるという方向で社会が動けば、待機児童の問題もかなり解決に向かうのではないでしょうか?
勿論、そのためには労働者への最低賃金を大幅に引き上げ、夫婦いずれかが一人が働いても十分なだけの賃金を与えるという決まりを作らなければ、話は進みません。でも、ほんの半世紀前の人たちは、環境こそ違っていても、夫婦いずれか一人が働いて子供を育てていたのですから、もしかしたらなんとかなるかもしれません。
時代が急速に変わっている現代において、結婚は難しいことなのかもしれませんね。
ペットを飼われている方ですと、飼っているペットの年齢が、人間で言えば何歳かということ、気になりませんか?
よく4倍歳やら7倍歳やらと聞きます。昔のペットを飼っていた状況を考えると、人間のご飯の余り物を食べさせていたという家も多く、これではイヌやネコには塩分が強すぎたため、飼っている期間が短くなってしまっていたという話を聞いたことがあります。
なので、イヌやネコを飼いたくないという人の理由に直ぐ死んでしまうからという理由をよく聞きますが、昔のペットを飼っていた状況が悪かったというのが、本当のところなのかもしれません。
今では、ネコも13歳、イヌも12〜3歳という話をよく聞きます。長寿ですと20歳を超えたネコの話も聞きます。
ペットも家族と考えるのであれば、折角飼うのですから長生きしてもらいたいと思うものです。そのためには、健康診断や病気になった時に、そのペットの大凡の年齢を知っておく必要があります。
ただ、人間にも成長期が分かれるように、イヌやネコにも成長期が分かれていて、その成長期にあった診断や治療が必要になってくるのだそうです。
例えば、中型犬の場合、生まれてから成熟するまでの子犬期、生殖の発達途上であるジュニア期、成長の停止や生体が成熟する成犬期を経て、成熟期、シニア期を向かえ、老年期に入るそうです。
ネコにも同様に、子猫期、ジュニア期、青春期、成熟期、シニア期、老年期があるそうで、イヌもネコも、老年期に入ると平均寿命を超えている状態なのだそうです。
ネコの場合、余り大きさが変わりませんので個体ごとに成長期の期間に差は余り出ないようですが、イヌの場合は小型犬や中型犬、大型犬と色んな大きさがあり、その大きさによって成長期の期間が変わってくるのだそうです。
しかも、面白いことに大型になればなるほど各成長期の期間が短くなっていくのだそうで、大型犬の場合、小型犬と比べて3年ほど早く老齢期を向かえるのだそうです。
木霊は、近所のネコや親戚の家のネコくらいしか遊んでもらったことはありません。でも、それでも仲良くしてもらったネコが気付くといつの間にかいなくなっていたのに気付いた時、寂しい思いをしたのを覚えています。
相手の事をよく知ることが家族の必要条件である以上、ペットの年齢を知っておくこともまた、必要なのですね。
大分前に、某公共放送の特集番組で病気の起源についての放送がありました。
その第一話目ががんについての話で、人間ががんに罹りやすくなったのは、アフリカを出たせいで日照時間が短い地域に住むようになり体内でビタミンDが作りにくくなったからという話がありました。
ただ、この話を裏付ける調査については、まだ若干信頼性がなく、現段階ではやや懐疑的のようです。
それでも、ビタミンDを体内で作るためには、紫外線を受けるためにある程度日光に当たる必要があるのは、間違っていないようです。
また、最近では菜食主義者である極度のベジタリアンやヴィーガンが話題になることがありますが、この極度なベジタリアンやヴィーガンという生活も、ビタミンDの欠乏を発症させるようです。
先ほど、ビタミンD欠乏とがんとの関連性はまだ少し信頼性に欠けるようだという話をしましたが、それでもビタミンDの欠乏は様々な病気を発症させるようで、高血圧、結核、歯周病、そしてうつ病まで発症させるという研究報告があるようです。
ともあれ、ビタミンDとカルシウムの関連性は非常に高く、ビタミンDによって血中のカルシウムの濃度が増えるのだそうです。
そのため、ビタミンDが少なくなると、骨軟化症という病気に罹り、それが骨粗鬆症を引き起こすと考えられています。
このビタミンD欠乏と骨との関連性は、既に古代ローマで起きていたという調査結果が、先日発表されました。
カナダのマクマスター大学とイギリスの歴史建造物を守っている研究所が共同して、イギリス北部からスペイン南部に渡る1〜6世紀の墓地18箇所を巡り、2787体の遺骨を調べたそうです。
その遺骨には、大人の遺骨もあったそうですが、殆どが3歳未満の幼児だったそうです。
この調査の結果、日照時間の短い北の地域に行くほど、くる病の子供が多かったことが分かったそうです。このくる病も、、ビタミンD欠乏が原因で腕や脚の骨が弯曲する病気なのだそうです。
また、日照時間の長い南の地域にもくる病の子供の遺骨が好くなからず認められたことから、古代ローマ時代、子供を部屋の中で育てていたと結論付けられるそうです。
紫外線対策も必要ですが、骨の事を考えるとその紫外線も必要となるので、健康のための適度が如何に難しいかを改めて考えさせられます。
昔から、昆虫たちを擬人化した作品はありました。
みつばちマーヤの冒険やみなしごハッチ、バグズ・ライフなどは、その代表例でしょう。
ふと気付くと、上に挙げた3作品は、主人公たちが全てハチやアリといった超個体、つまり社会生活を作る昆虫ばかりです。あれほど人気な昆虫なのに、カブトムシやクワガタが主人公の昆虫の話は聞きません。
もしかしたら、このような社会生活と作るというところに、人間が共感しているのかもしれません。では、このような光景も、人間として共感できるのでしょうか?
You Tubeに、ミツバチの死体を花で囲むアリの動画が載ったそうです。
先ほど挙げた擬人化した昆虫であれば、亡くなったハチに花を捧げるという感動的な場面になりますが、その動画の場合は実際のハチとアリです。果たして、本当にアリがハチを弔っているのでしょうか?
実際、ハチやアリなどは、自分のコロニーに仲間の死体があると、先ず巣から出すという習性があるのだそうです。理由については様々な説があるようですが、恐らく感染症を防ぐことが理由ではないかと考えられているようです。
なので、死んだハチが道端に転がっているという状況は、恐らくハチたちが死んだ仲間を巣から遠ざけるために落としていったものと考えられるのだそうです。
問題は、そのハチの死体に、何故アリが花を捧げているのか?ということです。
これについて、専門家たちの意見が分かれているようです。
先ず、ご馳走である死体を隠そうとしているという説。アリは甘い物が好きと私たちは子供の頃から印象を持っていますが、ある小学生の実験で、アリにミツやイカなどを並べて与えたところ、最も集まった餌はイカなどのタンパク質だったそうです。これは、タンパク質もアリにとって大切な栄養素なのに、ミツのような糖分ほど道端に落ちている確率は少なく、落ちていたら真っ先にタンパク質を選ぶと考えられているのだそうです。
なので、折角見つけたハチの死体というタンパク質をみすみす取られないようにしているために、花で隠そうとしているかもしれないのだそうです。
また、ハチの死体が落ちたところが、偶然にもアリたちの巣穴だったという説もあるようです。なので、折角集めてきた花びらを、巣穴に運べずにおいているだけと考えることもできるそうです。もしこの場合、ハチの死体をどければ、確認ができます。
最後に挙げる説が、その場所が偶然にもアリたちのゴミ捨て場か餌の貯蔵場所という考え方です。
つまり、専門家たちの意見は分かれていますが、結果的にはハチの死を弔っているというような儀式ではないという考えは、一致しているようです。
2018年の独り言の話題は、比較的多くの動物たちが死をどのように捉えているのか?についての話が多く感じられます。カラスもシャチも仲間の死に関する感覚はありましたが、それは鳥や哺乳類だからであって、今日の話の主人公であるハチやアリが死に関する感覚があるのか?となると、少し疑問に感じます。なので、専門家たちの3つの説のいずれかが、最も近い答えなのでしょう。
死の感覚を持つというのは、意外にも高度な感覚なのかもしれません。
ここ独り言では、以前に昆虫食を何度か話題にしてきました。
日本では以前からイナゴの佃煮やハチのコなどの昆虫食があり、一度食べたことのある人ならもしかしたら抵抗がないかもしれません。かく言う木霊は、まだ経験がないので、勧められたときは多分躊躇してしまうでしょう。
今、ヨーロッパやアメリカで、少しずつこの昆虫食が広まりを始めているそうです。
ある統計では、世界中で20億人が1900種類もの昆虫を食べているのだそうです。
そして、2000年に入ったころから、アメリカやヨーロッパにも昆虫食が入ってきたそうで、今では有名レストランでも昆虫食を出すお店が増えてきたそうです。
更に、ベースボール球場でも昆虫食が売られたそうで、その時は18,000匹の昆虫が食べられ、販売数に制限もかかったそうです。
そして、スーパーマーケットにもChirpsというコオロギの粉末を原料にしたチップスまで登場しているのだそうです。
なので、始めこそ所謂ゲテモノの珍しさだった昆虫食だったようですが、今では立派なビジネスチャンスになっているそうです。
とはいえ、日本のように以前から昆虫食があったという文化ではないアメリカやヨーロッパです。いざ食べるとなると、相当の抵抗感もあるようです。
ある記者が、2週間、自ら昆虫食の体験をしたそうです。
その話によると、注文してやってきた箱の中には、昆虫を材料にしたチップスやグラノーラなどのお菓子類は勿論、昆虫を乾燥させて粉末にしたものや、乾燥しただけの物まで入っていたそうです。
ただ、食べ始めの1週間は、さすがにイメージの方が強かったようで、不快感の方が強かったようです。
でも、それを過ぎると殆ど違和感を感じなくなってきたそうです。その代りに、その記者の奥さんの方が怒りはじめたそうです。(^^;)
結果、2週間経った頃には、始めの頃の不快感も全くなくなったそうです。
今では、こうした昆虫食専門のレシピサイトもあるそうです。ただ、こうした昆虫食の広まる背景には、現在世界が抱えるあの問題があります。
そう、温暖化問題です。
豚肉1kgを育てるのに出る温室効果ガスは、昆虫1kgを育てるのに出る温室効果ガスの100倍にもなるそうです。
勿論、食糧問題対策の一環としての昆虫食の広まりでもありますが、酪農によるメタンを始めとする温室効果ガス排出対策として昆虫食が注目を集め始めたとなると、今後どのような形で昆虫食が広まるのか、木霊は少し心配になってきました。
このまま温暖化が進むのなら、私たちは肉の代わりに昆虫を食べなければいけなくなるのでしょうか?
大腿骨頭壊死という骨の病気があります。
大腿骨の関節部分である丸いところが、何らかの原因で壊死し形が変形するという病気です。
こうした骨の病気の時、治す方法として自家骨、他家骨、異種骨、人工骨を使うという方法があるそうです。名前からして大体想像が付きます。
日本では主に自家骨を使うそうです。また、ヨーロッパやアメリカではボーンバンクというのがあるそうで他家骨が中心なのだそうです。異種骨は木霊は余り聞いたことはありませんが、冒頭にお話したような大腿骨頭壊死などの病気の時には人工骨を使うことが多いようです。
こうして骨の移植について見てみると、ちょっと面白いことに気が付きます。他の体内の臓器に関しては拒絶反応が問題になり免疫が合わない限りなかなか移植はできません。
でも、骨の移植の場合、自分の骨は当たり前にしても、他人の骨や他の動物の骨まで移植できるようです。恐らく、骨の主成分がリン酸カルシウムという物質だからなのかもしれません。
ならば、もっと合理的な骨の移植も可能になるかもしれません。実は、骨の移植に関して、最近いろいろと話題のあの機械が役に立ちそうなのだそうです。
それは、3Dプリンタ。理化学研究所の研究者が、企業と共同して、3Dプリンタを使って骨を成型し、移植する方法を開発したそうです。
これは、α−リン酸三カルシウムと、骨の強化などに使われるエチドロン酸などを材料として3Dプリンタで造形させ、患部に移植するという方法なのだそうです。
実は、先ほど紹介した自家骨や他家骨を使うのは、色々と問題があるのだそうです。自家骨は自分の他の部分の骨を使うためその他の部分の強度が問題になりますし、他家骨は感染症や倫理感で問題があるのだそうです。
一方、今回の3Dプリンタで作った骨を移植となった場合は、こうした問題が起こりません。後は、骨と癒合、つまりしっかり着くかが問題になります。
でも、その心配も取り越し苦労だったようで、3Dプリンタで作った骨は、癒着し同化して骨代謝を始めたそうです。
そういえば、歯の材質も、ヒドロキシアパタイトという物質が主成分で、アパタイトというのはリン酸化合物のことを言うそうですので、もしかしたら、歯を3Dプリンタで作って治すという方法を研究している人もいるかもしれません。
3Dプリンタの登場は、今後も様々な方面で革命を起こしていくのかもしれません。
大分昔の話ですが、インコの仲間のヨウムという鳥をペットにした、ある男性の悲劇の話がありました。
この男性は、ある時信じられない言葉をヨウムが話すのを聞いたそうです。それは、この男性の名前ではない男の名前を呼んで、愛してるという言葉です。
事の事情を調べてみると、ヨウムの飼い主の男性には恋人がいて、その恋人が浮気相手の男性を連れてきていたことが分かったそうです。結果、飼い主の男性は、もうそのヨウムの話す言葉を聞きたくなく、泣く泣く他の飼い主に譲ったそうです。
インコや九官鳥などは、言葉を覚える鳥として可愛がられ、よくペットにされます。最近、余り九官鳥の方を見かけなくなったと思っていましたが、どうもワシントン条約に引っかかっているようです。
絶滅の恐れのある野生動物を保護する条約であるワシントン条約ですが、それにも3段階あるようです。
附属書Iに分類されるものは、商業目的の取り引きが制限されるもので、絶滅のおそれのある種なのだそうです。附属書IIに分類されるものは、商取引に輸出国の許可書を必要とするもので、絶滅のおそれはないが種や種由来の材料が違法な手段で捕獲や採取、取引されないようにするために記載されるそうです。そして、附属書IIIに分類されるものは、商業目的の取り引きに制限の協力を求めるものなのだそうで、世界的には絶滅のおそれはないが地域的に絶滅の恐れがあるものなのだそうです。
そして、九官鳥はこの3つ段階の中の附属書IIIに当てはまるのだそうです。というのも、原産国がインドやインドネシア、ベトナム、マレーシアなどの東南アジア辺りで、人工繁殖が非常に難しく、まだ確立されていないのだそうです。
九官鳥を買うときも30〜40万円以上もするのだそうで、昔ほどペットとして飼う人が少なくなったのでしょう。
インコの仲間も、400種近くある種の内28%は絶滅危惧種に数えられているそうですが、今のところ、人の言葉を話す鳥としては、インコの方が一般的かもしれません。
なので、インコを飼いだすと、恐らく多くの人が言葉を覚えさせたがるかもしれませんが、覚えさせる言葉も少し選んだ方がいいかもしれません。
先日、ロンドンの消防隊に、ペットのルリコンゴウインコが屋根から降りてこられなくなったという通報があったそうです。
ジェシーという名前のこのインコは、遡ること3日前から屋根に止まったきりで、降りてこなくなったそうです。
そこで飼い主が、動物虐待防止協会に助けを求め、職員が駆けつけたそうです。が、ジェシーはその職員の言葉を全く聞かないのだそうです。
そして消防隊が到着し、隊員がジェシーに愛してるよと呼びかけると、最初こそ愛してると返したジェシーは、次の瞬間うせろという暴言を吐きだしたそうです。
散々隊員に暴言を吐いたジェシーは、その後一人で部屋に戻ったそうです。が、ばつの悪いのは飼い主。覚えてほしくない言葉を覚えてしまって、恥ずかしかったことでしょう。
インコやオウムは、人間で言えば大体3〜6歳くらいの知能を持っているそうですが、感情は大体2歳程度と言われているそうです。
しかも、大声を楽しいと解釈するのだそうで、大声の言葉を覚えてしまうのだそうです。
一般的には、覚えてほしくない言葉を話した時には無視し、止めたら褒めることで、言っていい言葉かどうかを覚えるそうなので、一応教育はできるようです。
教育という意味では、インコやオウムに言葉を教えるのはなかなか難しいものですね。